膵臓の病気

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膵臓の病気について

膵臓の病気

膵臓は様々な消化酵素を含む膵液を十二指腸に分泌して食物を消化する働きと、インスリンなどのホルモンを血液中に分泌して血糖をコントロールする働きがある臓器です。
膵臓の病気には、急性・慢性の炎症性疾患から、膵のう胞、膵がんなどの腫瘍性疾患まで様々なものがあります。膵臓は体の奥深くにあるため症状が出にくく、早期発見が難しい臓器として知られています。
栗東市・北中小路・栗東駅にあるもりた内科クリニックでは、消化器病専門医として膵臓疾患の早期発見と適切な治療に取り組んでいます。腹痛や背部痛が続く方、膵臓の異常を指摘された方は、お早めにご相談ください。

このような場合はご相談ください

  • 上腹部や背中の痛みが続いている
  • 食後に腹痛が悪化する
  • 健診で膵臓の異常(膵のう胞など)を指摘された
  • 血液検査で膵酵素(アミラーゼ・リパーゼ)が高い
  • 急激な体重減少がある
  • 糖尿病が急に発症した、または急に悪化した
  • 家族に膵臓がんの方がいる
  • 慢性的な下痢や脂肪便(油っぽい便)がある

急性膵炎

急性膵炎とは

急性膵炎は消化酵素が膵内で活性化し自己消化をきたすことで起こる急性の炎症です。

軽症から重症まで幅があり、重症例では生命に関わることもある重大な疾患です。

急性膵炎の原因

原因は約40%がアルコールで、約20%が胆石とされています。またはっきり原因のわからない特発性が約15%程度とされています。

急性膵炎の症状と検査

急性膵炎の症状として、持続する腹痛や背部痛、嘔気、発熱などがあります。診断は血液検査や腹部エコー検査、CT検査などを用いて行います。

主な症状

  • 上腹部の激しい痛み(背部に放散)
  • 腹部膨満感、圧痛

検査所見

  • 血液検査:膵酵素(アミラーゼ、リパーゼ)の数値や炎症反応の上昇を確認
  • 腹部エコー検査:膵臓の腫大、周囲の液体貯留の有無を確認
  • CT検査:膵臓の炎症の程度、壊死の有無、その他合併症の有無を評価

急性膵炎の治療

基本的に入院での治療が必要です。軽症の場合は絶食と点滴による治療、痛みのコントロールを行います。胆石が原因の場合は内視鏡による処置が必要になることがあります。

重症の場合は死に至る可能性もあるため、集中治療が可能な高度医療施設で全身管理が必要となります。急性膵炎は早期の発見と、その原因と重症度に応じた適切な治療が重要となってきます。

  • 絶食・輸液療法:膵臓の安静と脱水の補正
  • 疼痛管理:鎮痛薬により苦痛を軽減
  • 胆石性膵炎:内視鏡的胆管結石除去術を施行
  • 重症例:人工呼吸管理などによる集中治療

慢性膵炎

慢性膵炎とは

慢性膵炎は長期にわたって膵臓に炎症が持続することで、膵液を十二指腸に分泌して食物を消化する働きと、インスリンなどのホルモンを血液中に分泌して血糖をコントロールする働きが衰えてしまう病気です。

進行すると膵臓の組織が線維化し、不可逆的な機能障害をきたします。

慢性膵炎の原因

慢性膵炎の原因として最も多いのは、長期にわたる多量の飲酒です。

慢性膵炎の症状と検査

慢性膵炎の初期は膵臓に強い炎症が起こるので、お腹の痛みや背中の痛みが出現します。アルコール摂取を続けることで炎症を繰り返し、徐々に膵臓の組織が壊れていきます。

膵臓の組織が壊れることで機能が低下し、消化吸収障害が出現します。その影響で下痢症状や栄養障害、体重減少、糖尿病等を発症します。

検査は血液検査で膵臓の酵素を確認し、また腹部エコー検査で膵臓の状態を確認したりします。

主な症状と経過

  • 初期:上腹部痛、背部痛が主症状で、飲酒後に増悪する
  • 進行期:体重減少、栄養障害が出現
  • 晩期:糖尿病などを併発

検査所見

  • 血液検査:膵酵素や炎症反応を確認
  • 腹部エコー検査:膵臓の萎縮、石灰化の有無を確認
  • CT検査:膵管の不整拡張や膵石の存在を確認

慢性膵炎の治療

治療の基本は原因を取り除きながら、脂肪を控えた食事を行ったり、鎮痛剤の内服や膵消化酵素の補充などを行ったりしますが、基本的に根治することはありません。慢性膵炎は糖尿病や膵がんの発症リスクが増加するので、定期的な検査が必要です。

  • 禁酒:禁酒の継続により症状の進行を抑制
  • 食事療法:低脂肪食、少量頻回食により膵臓への負担を軽減
  • 薬物療法:消化酵素の補充、鎮痛薬の使用によって症状を管理
  • 合併症管理:糖尿病や栄養状態を管理

自己免疫性膵炎

自己免疫性膵炎とは

自己免疫性膵炎とは、免疫の異常によって免疫細胞が膵臓を攻撃することで発症する特有の膵炎です。中高年の男性に多く、胆管や唾液腺などの膵臓以外の臓器にも炎症が起こることがあります。

自己免疫性膵炎の症状と検査

特徴的な症状はなく、無症状か軽度の背部痛を認める程度です。また黄疸や糖尿病による症状を認める方もいます。

自己免疫性膵炎の治療

ステロイドホルモンの投与を基本として治療します。改善すれば徐々に減量していきますが、長期間内服治療が必要なる方もいます。

膵のう胞

膵のう胞とは

膵のう胞とは、膵臓にできる液体が溜まった袋のことを指します。健康診断や人間ドックなどで発見されるケースが増えています。ほとんどは良性ですが、中には徐々に大きくなり悪性化したり、また膵がんを合併しやすかったりするタイプの膵のう胞もあります。

膵のう胞の原因

急性膵炎や慢性膵炎が原因で出現する場合と、炎症とは関係なく原因がはっきりわかっていない膵のう胞もあります。

膵のう胞の症状と検査

小さいものであれば症状はありませんが、大きなものでは腹痛や腹部膨満感などの症状を引き起こすことがあります。

検査としては腹部エコー検査やCT、MRI、超音波内視鏡検査などがあります。一度の検査や一つの検査で診断するのは困難なことがあるので、色々な検査を組み合わせたり、定期的に検査を行ったりすることが大切です。

主な症状

  • 小さいのう胞:多くは無症状で、健康診断等で偶然発見
  • 大きいのう胞:腹部不快感、膨満感が出現することがある

検査所見

  • 腹部エコー検査:スクリーニング検査として有用
  • CT検査・MRI検査:のう胞の性状や大きさなどを評価
  • 血液検査:腫瘍マーカーを測定し、悪性の可能性を評価

膵のう胞の治療

基本的には治療は必要なく、腹部エコー検査やCT、MRI、超音波内視鏡検査を組み合わせた経過観察が大切です。増大傾向にある場合や悪性を疑う所見がある場合、悪性を否定できない場合には外科的な治療が必要となります。

膵がん

膵がんとは

膵臓がんは膵臓の中の膵管と呼ばれる管から発生するがんです。毎年3.84万人近くの方が膵臓がんで亡くなっており、年々増加傾向にあります。また診断と治療が難しく、予後が悪い悪性疾患です。

膵がんの原因

膵臓がんの原因ははっきりわかっていませんが、危険因子として糖尿病や過度の飲酒、喫煙、膵のう胞、膵がんの家族歴などがあります。これらの危険因子が複数ある場合は、膵がんの高リスクと考えられています。

膵がんの症状と検査

一般的な症状には背中やみぞおちの痛み、体重減少、黄疸などがありますが、病気の初期段階ではこれらの症状はほとんど現れないため、膵臓がんの早期発見が難しいとされています。

検査としては腹部エコー検査やCT検査・MRI検査・血液検査などがあります。また連携施設では超音波内視鏡をはじめとする内視鏡検査も行います。

主な症状

  • 初期:多くは無症状
  • 進行期:持続する背部痛、体重減少
  • 黄疸:皮膚や眼球結膜の黄染

検査所見

  • 血液検査:腫瘍マーカー(CA19-9、CEA等)の数値を確認
  • 腹部エコー検査:膵腫瘤、主膵管の拡張、胆管拡張の有無を評価
  • CT検査・MRI検査:腫瘍の有無や大きさ、範囲を評価
  • 超音波内視鏡検査:早期診断に有用で、必要に応じて組織診断を実施

膵がんの治療

  • 外科的治療:切除可能例において手術を実施
  • 化学療法:進行がんや術後の補助療法として施行
  • 放射線治療:進行がんに対して化学療法と併用
  • 緩和治療:症状緩和やQOL(生活の質)の維持を目的に実施

膵臓の病気は当院へ

膵臓の病気は当院へ

膵臓疾患は早期発見・早期治療が重要です。中でも膵がんは予後不良な疾患ですが、早期に発見できれば治療成績の向上が望めます。

もりた内科クリニックでは、消化器病専門医としての豊富な経験に基づいて、膵がんをはじめとする膵臓疾患の早期発見に取り組んでいます。

腹痛や背部痛が続く方、検診で異常を指摘された方、リスク因子をお持ちの方は、早めの受診をおすすめします。ぜひ当院までご相談ください。

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