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食道の病気について

食道は口から胃まで食物を運ぶ臓器です。食道には胃のような粘液分泌機能に乏しいため、胃酸の逆流により容易に炎症を起こします。
食道の病気には、がんなどの腫瘍性疾患、逆流性食道炎などの炎症性疾患、食道裂孔ヘルニアなどの構造的異常があります。近年、生活習慣の欧米化により逆流性食道炎が増加し、胸やけや飲み込みにくさなどの症状で生活の質が大きく低下する方が増えています。
栗東市・北中小路・栗東駅にあるもりた内科クリニックでは、消化器病専門医・内視鏡専門医として、食道疾患の早期発見と適切な治療に取り組んでいます。
このような場合はご相談ください
- 胸やけが続く
- 食べ物がつかえる感じがする
- 胸の痛みや不快感
- 酸っぱいものが上がってくる
- 長引く咳
- 声がかすれる
- 飲酒・喫煙習慣がある
食道がん
食道がんとは
食道の粘膜から発生する悪性腫瘍です。早期では症状が乏しいため、定期的な内視鏡検査による早期発見が極めて重要です。
食道がんの原因
- バレット食道
- 喫煙
- 飲酒(特に飲酒で顔が赤くなる人)
- 熱い飲食物の習慣的な摂取
食道がんの症状
- 初期:無症状のことが多い
- 進行期:飲み込みにくさ、胸のつかえ感、体重減少、胸痛、声のかすれ
食道がんの検査
- 胃カメラ検査:腫瘍の確認、範囲の評価
- 生検:確定診断
- CT・PET検査:転移の有無、進行度の評価
食道がんの治療
早期がんには内視鏡的粘膜下層剥離術を行います。進行がんでは外科手術が基本で、手術困難例には放射線化学療法や化学療法を実施します。
逆流性食道炎
逆流性食道炎とは
胃酸が食道に逆流することで食道の粘膜に炎症やびらんを起こす病気です。生活習慣の欧米化、ストレス社会、高齢化により増加傾向にあります。慢性化すると食道狭窄やバレット食道などの合併症を起こすことがあります。
逆流性食道炎の原因
- 下部食道括約筋の機能低下
- 食道裂孔ヘルニア
- 肥満による腹圧上昇
- 食生活(高脂肪食、過食)
- ストレス
逆流性食道炎の症状
- 胸やけ
- 呑酸(どんさん:酸っぱいものが上がる)
- 胸痛、喉の違和感
- 慢性的な咳
逆流性食道炎の検査
- 胃カメラ検査:食道粘膜の炎症確認、重症度の評価
逆流性食道炎の治療
生活習慣の改善や就寝前の食事を控えることを心がけましょう。その他にも食事療法や薬物療法を中心として治療します。
食道裂孔ヘルニア
食道裂孔ヘルニアとは
横隔膜の食道裂孔から胃の一部が胸部に脱出した状態です。加齢に伴い増える傾向があり、逆流性食道炎の原因となります。
食道裂孔ヘルニアの原因
- 加齢による横隔膜の機能低下
- 肥満による腹圧上昇
食道裂孔ヘルニアの症状
- 多くは無症状
- 胸やけ、呑酸
- 食後の胸部不快感
食道裂孔ヘルニアの検査
- 胃カメラ検査:ヘルニアの確認、逆流性食道炎の評価
食道裂孔ヘルニアの治療
軽症例は経過観察とします。生活習慣としては体重を減らすことや食後すぐに横にならないよう指導し、必要に応じて薬物療法を検討します。
バレット食道
バレット食道とは
慢性的な胃酸逆流により、食道下部の粘膜が胃の粘膜に似たものに置き換わる状態です。食道腺がんの前がん病変になるタイプもあります。
バレット食道の原因
- 慢性的な胃酸逆流
- 逆流性食道炎の長期罹患
バレット食道の症状
- バレット食道自体は無症状
- 逆流性食道炎の症状(胸やけ、呑酸)
バレット食道の検査
- 胃カメラ検査:特徴的な粘膜変化の確認
バレット食道の治療
症状に応じて薬物療法を行います。定期的な内視鏡検査により、状態の変化がないかを確認します。
食道静脈瘤
食道静脈瘤とは
肝硬変などによる門脈圧亢進により、食道の静脈が拡張・蛇行した状態です。破裂すると大量出血を起こし、生命に関わります。
食道静脈瘤の原因
- 肝硬変
食道静脈瘤の症状
- 静脈瘤自体は無症状
- 破裂時:吐血、下血、ショック状態
- 肝硬変の症状:黄疸、腹水、浮腫
食道静脈瘤の検査
- 胃カメラ検査:静脈瘤の有無、大きさ、発赤所見の評価
- CT検査:肝硬変などの評価
食道静脈瘤の治療
静脈瘤破裂時には緊急内視鏡的止血術を実施し、予防的治療として内視鏡で処置する場合があります。その他にも薬物療法を行うことがあります。
食道の病気は当院へ

もりた内科クリニックでは、消化器病専門医・内視鏡専門医として年間数千件以上の内視鏡検査を実施して、精密な検査を行っています。特に食道がんは早期発見が治療成績を大きく左右するため、慎重な判断が求められます。
食道の不調でお悩みの方、健診で異常を指摘された方は、お気軽に当院までご相談ください。
